私たち40Qは、WordPressを他の多くの制作会社とは少し異なる視点で見ており、「慎重に扱う必要がある繊細なCMS」ではなく、本格的なアプリケーションプラットフォームとして活用しています。

だからこそ、インフラ、デプロイフロー、保守性、そして半年後や1年後もチームがスムーズに開発を続けられるかといった点を重視しています。これが自社サイトをKinstaへ移行した最大の理由でした。

移行後は即座に目に見える成果が現れました。コードベースやデータベースには一切手を加えていないにもかかわらず、Kinstaに移行しただけで、PageSpeedスコアが約20向上しました。このパフォーマンス改善は大きなメリットです。そして私たちがKinstaを選んだ理由は他にもあります。

真に価値を感じているのは、開発者の業務が効率化されることです。開発者がより快適に、そしてより効率的に働ける環境は、最終的にクライアントにも大きな恩恵をもたらします。

最新のWordPress開発を支えるインフラ

一般的なWordPress用サーバーは、依然として従来型の開発スタイルを前提としています。テーマファイルを直接編集し、その場限りの運用で対応し、ドラッグ&ドロップ型のページビルダーを利用する。少し高度な作業が必要になると、サポートに問い合わせなければならないといった環境です。

40Qではそのような開発手法は採用していません。私たちは、最新の開発ツールや構造化された環境を活用し、リスクを抑えながら効率的に開発を進められるワークフローを重視しています。

サーバーは単に、「サイトを設置する場所」ではなく、開発チームの生産性を支え、スムーズな運用を実現する重要な基盤になります。適切な環境でなければ、かえって開発の足かせになる場合もあります。こともあります。

Kinstaは、私たちが理想とする開発スタイルをそのまま実践できる環境を提供してくれました。

Rootsのエコシステム

40Qでは、WordPress開発の標準化と保守性の向上を目的として、Rootsが提供するツール群を積極的に活用しています。

そのひとつであるBedrockは、Composerベースのモダンなプロジェクト構成を実現するツールです。また、Sageはコンポーネントベースでフロントエンドを構築できる開発フレームワークで、より効率的なテーマ開発を可能にします。

技術的な話に聞こえるかもしれませんが、しかし、これらのツールはWordPressプロジェクトの品質や保守性に大きく影響します。

Bedrockがもたらす、より整理されたWordPress開発

ウェブサイトの内部構造を目にする機会はほとんどありません。しかし、その構造は長期的な品質や運用のしやすさを大きく左右します。

Bedrockは、WordPressプロジェクトをより整理された形で管理できる基盤を提供します。単にサーバー上にウェブサイトを配置するのではなく、依存関係や設定を体系的に管理できるようになります。

その結果、クライアントにとっても次のようなメリットが生まれます。

  • アップデートの管理がしやすくなる
  • 開発環境と本番環境の差異が少なくなる
  • 「あるサーバーでは動くのに別のサーバーでは動かない」といった問題が起こりにくくなる
  • 新しい開発者の参加がスムーズになる
  • 長期的な保守・運用のリスクを軽減できる

Bedrockは、WordPressプロジェクトをより安定的かつ予測可能な形で運用するための土台となっています。

Sageが開発効率と保守性を向上させる

一方、Sageはテーマ開発の進め方を改善してくれるツールです。私たちがSageを高く評価している理由のひとつは、WordPress内でLaravel Bladeテンプレートを利用できる点にあります。

ただし、重要なのは「Blade」という技術そのものではなく、それによって実現できる開発体験です。

  • テンプレートを整理しやすくなる
  • コンポーネントを再利用しやすくなる
  • サイト全体の一貫性を保ちやすくなる
  • 開発者同士の共同作業がスムーズになる
  • 保守性を損なうことなく改善を繰り返せる

その結果、サイトの機能追加や改善を継続しやすくなります。サイトは公開したら終わりではなく、長期的に運用しながら成長させていくものです。本当に重要なのは、将来的な変更や拡張に耐えられる設計になっているかどうか。Sageは、そのような持続可能なサイト運営を支える重要な役割を果たしています。

Kinstaが自社の開発スタイルに自然にフィット

Kinstaへの移行を決めた理由のひとつは、とてもシンプルです。私たちが普段行っている開発手法を、そのまま実践できたからです。

サーバーサービスによっては、最新のツールやワークフローを導入しようとすると、回避策を考えたり、サポートに問い合わせたり、あるいはプラットフォームの制約に合わせて開発プロセスそのものを変更したりしなければならないことがあります。

Kinstaではそうしたストレスを感じることがありませんでした。これまで培ってきたツールや開発手法をそのまま活用でき、現代的な開発チームにとって自然な形で作業を進められたのです。

自分たちで管理できることが重要

一見すると小さなことに思えるかもしれませんが、私たちにとっては非常に重要なポイントです。

40Qは、日常的に高度な開発・運用を行うチームです。そのため、基本的な運用作業のたびに制約を受けたり、本来自分たちで対応できる作業のためにサポートを待ったりはしたくありません。優れたサーバーは、高度な運用を行うチームが自律的に作業できる環境を提供してくれます。

もちろん、サポートが不要ということはありませんが、日々の運用においては、そもそもサポートに頼らずに作業を進められることが理想的です。

Kinstaは実用的な管理画面と十分な管理権限を提供してくれるため、チーム全体がスピーディーに動くことができます。そして、そのスピードの恩恵を受けるのは私たちだけではありません。

制作会社が問題を迅速に特定し、自信を持ってデプロイを行い、環境を適切に管理できるようになれば、クライアントにとってもより良い体験につながります。不要な待ち時間が減り、コミュニケーションの手間も少なくなり、運用上のトラブルに振り回される場面も減ります。

日常的に活用しているKinsta APM

Kinstaには、アプリケーションパフォーマンス監視ツール(APM)が標準で搭載されています。このツールは、私たちの開発・運用に欠かせない存在です。

以前、原因の特定が非常に難しいパフォーマンス問題に直面したことがありました。PageSpeed Insightsのスコアやエラーログには明確な兆候が現れない一方で、バックグラウンドで動作する処理がサイトのパフォーマンスに影響を与えていました。その時に役立ったのが、Kinsta APMでした。

APMを使うと、ボトルネックが発生している箇所をすぐに特定できました。原因を直接修正した結果、ケースによってはページの読み込み時間を最大2秒短縮できたこともあります。

私たちがKinstaを高く評価している理由のひとつは、こうしたツールがプラットフォームに標準で組み込まれていることです。サードパーティツールを別途購入したり、状況を把握するためだけにサポートへ問い合わせたりする必要はありません。必要な情報にすぐアクセスでき、自分たちで問題を調査・解決できる環境が整っています。

これは、先ほど触れた「Kinstaが自社の開発スタイルに自然にフィット」という点を象徴する好例だと思います。

優れた開発環境はクライアントにもメリットをもたらす

これは、技術に詳しくない方には見落とされがちなポイントかもしれません。

開発者が快適に作業できる環境は、単にエンジニアの満足度を高めるためのものではありません。最終的には、サイトの品質そのものに大きな影響を与えます。

開発者が整理された環境で作業できれば、より適切な判断を下しやすくなります。また、インフラや運用上の問題に時間を取られることなく、サイトそのものの改善に集中できます。その結果、クライアントはより高いパフォーマンス、不要なトラブルの減少、安定したリリース、将来的な機能追加のしやすさ、そして保守しやすいサイトといった恩恵を受けられます。

私たちがBedrockやSageのようなツールを重視しているのもそのためです。そして、これらを無理なく活用できる環境をKinstaが提供していることにも大きな価値を感じています。土台がしっかりしていれば、その上に構築されるすべてのものもより良いものになります。

Maximo Martínez Soria

Maximo Martínez Soria is the CTO of 40Q, an enterprise WordPress agency. With over 10 years of experience in web development, he is passionate about crafting high-performance digital experiences for enterprise clients.